基本情報
薄膜は文字通り薄い膜のことですが、どういう風に役に立っているのでしょうか?例えば、金属のアルミニウムは頑丈で安いため、フライパンの材料にしたいと考えたとします。しかし、アルミニウム上で直接調理すると、肉がこびりつくという問題が発生します。この時、肉がこびりつきにくい薄膜で表面をコーティングすれば、アルミニウムの母材としての長所を生かしつつ問題を解決できますよね。
このように、材料単体で製品化するときに生じる課題を解決する時などに、薄膜が活躍します。また、金属3Dプリンタの開発も実施しています。
鈴木研究室では、多くの研究テーマでダイヤモンドライクカーボン(DLC)とシリカ(SiOx)膜を扱っています。DLCとは、ダイヤモンドの構造(sp3結合)とグラファイトの構造(sp2結合)の両方を持った非晶質な炭素薄膜を指します。ダイヤモンドのように、高い硬度・平滑性・ガスバリア性・耐摺動特性・生体への適合性を持つため、Diamond-likeなCarbonと呼ばれています。
シリカ膜は、ガラスの膜で、高い硬さを有しています。プラスチックを防護したり、粉体に被覆しています。
それぞれの薄膜の持つ優れた特徴を活かして、多様な応用先での製品化を目指しています。
鈴木研究室は、大気圧班(3グループ)、透過型電子顕微鏡班(1グループ)、金属3Dプリンタ班(1グループ)、真空合成班(1グループ)の計6グループに分かれて研究しています。それぞれの班で、様々な分野の企業・大学と共同研究を行い、製品化を目指しています。
また、問題解決の糸口を見つけるため、グループの垣根を越えて情報を共有することも数多くあります。このような研究体系の中で、研究方針・研究意義・波及効果などを整理する情報処理能力、物事の本質を捉えるスキル、および的確に伝えるプレゼンテーションスキルを身につけています。大気圧班は、ワイパー、自動車部品、化粧品のための粉体被覆の3つから構成されています
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