概要 : 当研究室で扱っているDLCなどの薄膜は、真空にした容器内に炭化水素ガスを充満させ、高周波電圧を印加して炭化水素ガスをプラズマ化して合成するのが一般的です。しかし、真空下の合成には容器内を真空状態にするのに時間がかかる、薄膜を被覆する材料の大きさが限られるなどのデメリットがあります。そのため、容器を取り除いた大気圧下での薄膜合成技術の開発し、薄膜合成における生産性の向上を目指しています。
課題 : 大気圧下で合成した薄膜は、大気中の気体分子がプラズマ生成を阻害するため、性能が悪くなってしまいます。私たち大気圧班はこの問題を解決するため、プラズマの生成原理や装置の機構を考えながら日々改良を重ねています。また、用途によって必要とされる性能は異なってきます。飲料包装・自動車部品・鉄道関連といった多種多様な分野への応用を目指して、それぞれに応じた大気圧薄膜合成技術を開発しています。
今年のテーマ (一例) :
・リモート式大気圧プラズマCVD法における原料ガス濃度と膜硬度の関係
・ストリーマ放電を用いて合成したシリカ薄膜の物性評価
・大気圧プラズマCVD法において原料ガス種がDLCの合成速度および硬さに及ぼす効果
1. 成膜・分析はもちろんのこと、成膜装置の設計や作製なども自分たちで行っています。
2. 未開拓分野であるため、日々試行錯誤しながら研究に取り組んでいます。新たな発見が多いため、やりがいは大きいです。
3. さまざまな分野から注目されているため、共同研究先が多いのが特徴です。それぞれの分野で実用化という大きな目標を持って研究を行うことができます。自分が携わった研究がメディアで取り上げられた時のうれしさは忘れられません。
大気圧班は自由でアットホームな雰囲気です。自分が思いついたアイデアで挑戦してみたい人や共同研究を通して成長したい人は、研究室まで話を聞きに来てください!
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